今日は広島・三次で23人もの感染が一度に確認されました。ついにクラスター発生かともいわれており、いよいよ広島でも感染拡大が本格化する兆しが見えてきています。7都府県に発令された緊急事態宣言は、果たして2週間でその効果を見せるのか?あるいは宣言が適用される地域は増えていくのか?正直不安ばかりが募っているところでありますが、今まで言い続けた自分の言葉を、今度は自分に向けて希望を持って過ごさなければと思っています。
今日、明日と広島は結構な雨が降っており、憂鬱な気持ちに拍車をかけているようでもありますが、この雨がもたらす湿気が、なにか少しでもウィルスの脅威を和らげてくれるようにはならないものか…とにかく何らかの兆し、危機を逃れる兆しがどこかに見つかれば。
しかし、もう毎日のようにコロナ、コロナといっていても、もういい加減に疲れたかんじでもあります。ツイッターなんかを見るとトレンドでは常にコロナ関連か政府への不満。何かに気持ちをぶつけたくなる気持ちもわからなくないですが、いちいち文句ばかり言っていても気持ちが病んでこないか、そちらの方が心配であります。そして批判ばかり考えないで、今自分が何をすべきか、どう生きていくべきかを考えるよう、改めて自分に言い聞かせていきたいところです。
さて、今日の写真はいつもと違うものを載せましょうと考えて選んでみました。昨日も少し書いた大林宣彦監督の故郷、広島・尾道の写真であります。実は諸々の都合で2月末~3月頭にかけて尾道に出向く機会があったのですが、トップの写真は泊まったホテルからの朝焼けの様子。こんな美しい景観が、尾道にはあるんですわ。ホテルはちょうど山のふもとにあるものでして、設備的に老朽化は否めませんが従業員の方は非常に親切で、ネット予約だと安い!おすすめのホテルであります。
駅から真っすぐホテルを目指そうとすると結構山道を歩かされますが、実は北側から道路がグルッと回っていますので、まさにスーパーカブで行くのにおススメ!尾道は近年バックパッカーなど向けのドミトリーが結構あちこちにオープンしていますが、「やっぱり個室が…」「景色が良いところがいい」という方には本当におススメのホテルであります、「ビュウホテルセイザン」。
で、この尾道という街を取り上げたことから、今日は一つ私が「不完全」に敢えてこだわっている理由を考えてみたいと思います。
古くからの街並みが今も続く尾道。特に山陽本線からさらに北側の、山のふもとにある住宅街はまさしく「これぞ尾道!」という感じの、坂道の周りに点在する住宅群。この建築条件のため家の解体ができず、家の持ち主も高齢化してしまい建物を放置してしまう状況が後を絶たなかったのですが、ここで登場したのが「NPO法人尾道空き家再生プロジェクト」。古い街並みを意欲的に再生したこの試みは全国的にも有名でありますが、実際に見ると本当にスゴい。
上の写真は、その中でも最も有名な「尾道ガウディ・ハウス」と呼ばれるところ。ネットで検索すれば素晴らしいリノベーションがなされていることが分かりますが、元の家が持つポテンシャルも非常に興味深いもの。この立っている状況も実に面白いところであります。
昨日、大林監督を偲んで映画『さびしんぼう』を見ていたのですが、劇中でも登場するシーンがあり、余計に印象深く感じるところであります。
街中にはほかにもいろんな場所がリノベーションされているのですが、こんな上記の写真のようなところにも。これ、古い箪笥の引き出しとか、水場のタイルなんかを利用して作ったもの。なんか古いものを使ってこんなものが作れるって、ワクワクしてきますよね。まさしくそれってD.I.Y.のだいごみであります。
一方でこれが「箪笥の引き出しだ」「タイルだ」と分かったところで感じるのは、なにか「この場所だから生まれた」という認識が見えてきます。それは「他にはない」ものであります。自分がかつて使っていたものを新たに生まれ変わらせれば、それは自分のもの。そこに以前の用途という「不完全」な形が残ると、そこに自分のアイデンティティが埋め込まれるようでもあります。
もう一つ。高価なもの、一点モノって、なかなか触るのに躊躇しますよね。汚したり痛めてしまったりするとすごく嫌な気持ちになるのであります。だから例えば自分に合わない部分を合わせていくのは難しいし、なんか削ったりするなんてもってのほか、と思えるわけです。
しかし、ありものをパパっといじり倒して作り上げると、少々壊れようが何をしようが、わりと躊躇せず自分に合わせていけるわけです。その不完全な形から自分に合うように調整していく、それも一つの楽しみでありますし、不完全に見える部分が愛着ともなり、魅力的にも見えてくるわけであります。そして長く使えば使うほど、その「不完全」な形が意味を成してくるようにも思えてくるわけです。
皆さんも是非、「不完全」の魅力にチャレンジしてみませんか?ふと次から次へと出てくる新しい情報やら商品に飽きたりうんざりしている人は、新たな刺激を得られるきっかけになるかもしれませんよ!
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