朝起きていつもの通り新聞に目を通そうと手にしてふと気が付いたのですが、いつもに比べて薄い…さすがに新聞も書くことが少なくなってきたのか、厳しい状況であります。
何しろ取材ができないので、こうなるのも仕方がありません。広島では三次で初の県内死亡者が登場しました。80代の女性でクラスター感染された人物であるらしいとのこと。もう危機がすぐそばにあることをまた改めて実感するところであります。
以前、「旅をしたくなる映画」というものをいくつか紹介したのですが、今度は書籍であります。よくよく考えると『モーターサイクル・ダイアリーズ』なんて書籍の方が先であり、探せば面白そうなものもたくさん見つかるかもしれません。
1.『SPAIN CARACOL -スペインスクーター旅[euro対応版]-』
著者:弘 英正
発行:どらねこ工房
発行年:2001年
トップの写真の書籍です。ISBN番号がなく残念ながらAmazonでは購入不可、とはいいつつ私はこれを書店で購入したのですが…どうも自費出版っぽい感じ。ただ「どらねこ工房」という奥付で何冊かの本も紹介されています。
ちなみにCARACOLとは、スペイン語で「かたつむり」のこと。スクーターでのんびりと、まさに「かたつむり」のように行った旅の記録であります。
弘 英正さんは学校の先生をされている方で、つたないスペイン語を駆使しながらスペインで15000kmの距離をHONDAのSpacy 125Fで走り回った旅行記を描いています。
ちょっと面白いのは、いわゆる通常の書店で販売されている書籍のようにちゃんと校正された文章となっていないこと。
文章によっては「ん?」と違和感を感じるところもあるかもしれませんが、そのインディペンド感が逆に新鮮でもある一方で、文章の温かみも感じます。
弘さんの経験のみでなく、スペインへスクーターに乗る方法、バイクが故障したときの対処や予防策など、有用な情報も記載されています。2002年の書籍ですので、若干古い情報もあるかもしれませんが、参考としても非常に有効となるでしょう。
2.『折りたたみ自転車で行くドイツロマンチック街道ひとり旅』
著者:野村芳弘
発行:文芸社
発行年:2003年
この書籍を執筆された野村さんも、学校の先生。学校の先生っていいなぁ~とかふと思う瞬間であります(笑)。
こちらはバイクではなく、なんとママチャリっぽい折りたたみ自転車。
ドイツは日本と比較すると都市部の交通として自転車用道路はかなり整備が徹底されているので、みなさん立派なサイクリング自転車をお持ちで、折りたたみ自転車はかなり珍しがられた様子です。
ドイツのそんな交通事情なんかとともに、ロマンチック街道を走った旅行記が綴られています。
こちらも有用な情報がいろいろとありますが、旅を通して感じた自身の思いなど、読みごたえがある内容にもなっています。
また、日ごとに進んだ距離や使ったお金などの記録もまめに紹介されており、こういった感じで自分の旅程を記録しておくのもいいなと感じさせるところであります。
3.『カムサハムニダ 韓国自転車縦断記』
著者:奈良節夫
発行:ぶっく東京
発行年:1988年
そして今度は日本のお隣韓国であります。自転車でそんな長旅を、外国人がするということ自体が珍しかった時代の韓国。
意外にヨーロッパだとみんな何とか英語でコミュニケーションが取れたりするんですが、韓国だと逆に全く通じないというハンデがあります。
場所によっては日本語が達者なご老人がおられる場所もあったり、都市部だとカタコト英語が通じる人もいるのですが、顔立ちのよく似たアジア人同士で英語をしゃべるって、なんか違和感ありますよね。(昔一度ソウルにいったことがあったのですが、まさにそういう違和感を覚えたことがありました)
そんなかなり旅が困難な状況で、言葉が通じない中でも温かいもてなしを受けた、まさに「カムサハムニダ(ありがとうございます)」と言いたくなる旅程が、会話のニュアンスなどとともに記されています。
今は韓国もちょっと様子が変わっているのではと思われますが、実はこんな国なんだよというまた別な面も見られて非常に興味深い内容であります。
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